穀菜食で健康と幸福を

頑固な痛み(慢性痛)

質問箱

    頑固な痛み(慢性痛)
                               伊藤 誠
 50代の女性から「鍼、マッサージをしても、痛み止めの注射をしても肩凝りと右腕がだる重いのが治りません。友人から「玄米を食べれば治る」と聞きましたが「本当に治りますか」という電話が入りました。

 ○ コリとコリコリの違い

Q.NHKのためしてガッテンで「コリは、凝りのある部位で痛みがあり、コリ コリは、凝りのある部位では痛みが少なく、凝りの部位以外に痛みがある」と 説明していました。この違いはどこにありますか。
A.私もこの番組を見ていましたが、慢性痛(頑固な痛み)とは、「入浴して温 めても、もんでも痛みが治らない痛み」と説明していました。
  そして、この頑固な痛みは、痛む局在に凝りがなく、痛みを感ずる部位以外 に固い凝りがあり、これを「コリコリ」と呼び、トリガーポイントとも言う。
  このトリガー(引き金)ポイントは、骨と間違えるほど固く「筋肉の中心部 の神経が異常に興奮した状態」と説明していました。
Q.コリとコリコリの違いは。
A.東洋医学の立場で見ると凝りのある部位で痛みがあるときと、凝りのある部 位と痛みが出る部位が異なっていてもほとんどが同じ経絡上にあります。
  この番組では、最近新しく発見されたように伝えていましたが、東洋医学で は、以前から凝りの部位と痛む部位が異なることは良くあると教えています。
Q.ナゼ違いが起きるのですか。
A.番組では、コリは筋肉がこわばり、その部位が痛み、温めたり、もむと治る が、コリコリは「凝りが慢性化したり、大きな刺激で脳が混乱して、凝り以外 の部位に痛みを発し、温めたり、もんでも治らない」と説明していました。
  混乱しているのは医療関係者の考え方であり、東洋医学では早くから上記の ような説明をしています。

 ○ 血液の汚れと組織細胞内の汚れ

Q.その説明では理解出来ません。
A.食養の立場で説明すると、コリは、凝りの初期段階で血液が汚れ、血液循環 が悪くなり、筋肉が膨張し、神経が圧迫されたり、血液内の酸化物質が神経を 刺激して痛みます。だから入浴で体が温まったり、もむと血液循環が良くなり 痛みは解消します。
  しかし、コリコリは、凝りが慢性化し、第2段階に入り組織細胞内に老廃物 (疲労物質)とか古塩の蓄積が多くなり、筋肉が骨のように異常に固くなった 状態です。要するに老廃物が血液だけでなく、細胞内にまで入り込んだ状態で す。そのため温めたり、もんでも痛みはスグ解消されません。
Q.良く分かりました。しかし、状態が一段と悪くなっているのにコリコリの部 位に痛みがないのはナゼですか。
A.筋肉細胞が異常に固くなると痛覚がマヒします。たとえば、足裏にタコや魚 の目が出来たとき、その部位の触覚は鈍く、痛みに対しても鈍感になります。 それとよく似ています。

○ 痛みに感謝

Q.そうすると痛みがあるときは症状が軽いのですか。
A.その通りです。痛みは悪ではありません。痛みは警報装置です。痛みのある 部位とか経絡上に老廃物があると訴えているのです。痛みに文句を言うのはス ジ違いです。反って感謝して、穀菜食を実践すれば早く治ります。

  もう一つ、番組では「コリコリはもんでも治らない」と言っていましたが、 痛みのある部分をもんでも治らないが、コリコリの部分をもめば一時的には楽 になります。但し、コリの時のようにスッカとした気分にはなれないことがあ ります。定期的に継続して治療する必要があります。
Q.痛み止めの注射は反って治りを悪くするのですか。
A.その通りです。痛み止めの注射は、血管を一時的に拡張して血液循環を良く し痛みを解消するか、神経をマヒさせ痛みを感じなくするため、継続的に注射 を受けていると神経がマヒして病状はかえって悪くなることが多いのです。

 ○ もみダコの出来る治療は最低の治療

Q.指圧、マッサージによく通いましたが、私の肩は、段々硬くなってきました。
A.あなたは、いつも強くもんでもらっていましたね。
Q.最初は、強くなかったが、ここ10年ぐらい前からは徐々に強くもんでもら いました。
A.その治療は最悪の治療です。
Q.ナゼですか。
A.鍼灸、指圧、マッサージは、血液循環を良くし、細胞に弾力を与えるために 治療します。それを反対に固くしてもみダコが出来たのは、かえって血液循環 を悪くし、徐々に悪化させたのです。
  私が治療室を開設していた時に、よく患者さんともめたことがあります。
  患者さんが「私は長年もんでもらっているから、もみダコが出来ているから 強くもんで欲しい」と要求されたことがあります。
  その際に「強い刺激を与えると筋肉は反射的に収縮し、徐々に筋肉が固くな り、それがもみダコです。だから、もみダコを作るような治療師は、上手な治 療師とは言えない」説明していたから周りの治療師からは嫌われていました。
  治療は本来、ツボへ的確に軽く指に体重を乗せ刺激を与え筋肉に弾力を出さ せるのが正しい治療だから強くもむことは出来ないと説明しました。
  その説明で納得する人もありましたが、「長年強くもんでもらっていたか  ら」と主張する患者さんもいました。
Q.その要求に応じましたか。
A.それは断りました。治療効果が出なければ治療しても無駄です。それと小児 ハリなど鍼治療に重点をおいていたから、もむのは局所治療で済ませていたか ら、肩凝りなどで全身をもむのは避けていました。
  いつの世も本当のことを言うと世間からは嫌われます。

 ○ 穀菜食の実践と生姜湯シップ

Q.玄米食で治りますか。
A.ハイ治ります。まず手当法の内用薬として第一大根湯を飲み、凝りのある部 位と腕の痛い部位の周りに生姜湯シップをし、その部位に生姜油をすり込みま す。凝りのある部位に熱を持っているときには里芋パスターを貼ります。
Q.冷たいときにはどのようにしますか。
A.先程、話したように生姜湯シップ後、生姜油をすり込みます。里芋パスター を貼るときは、その上に焼き塩かホッカホカを乗せて温めて下さい。
Q.手当て法はナゼするのですか。
A.凝りのあるところには、酸化した老廃物の蓄積があり、血液循環が悪いから、 生姜湯シップを行い、キレイな血液を集め、生姜油(アルカリ性)をすり込み 酸化した老廃物を中和する効果があります。
  そして、正しい穀菜食でキレイな濃い血液を作り、患部へ送り届ければ治り ます。
Q.食事は何を食べますか。
A.肩こりは陽性だから、主食は玄米ご飯、里芋入玄米餅、赤飯。ほうとう、手 打ちうどん、ひやむぎ、そうめん、お好み焼きなど。副食は、穀菜食の基本食 (きんぴら、ひじきれんこん、高野豆腐と切干大根の煮付けなど)、野菜炒め、 野菜の天ぷら、おでん、里芋などの芋類、豆腐料理なども摂ります。
  極陽性になっているときには、玄米を食べずに玄米がゆとか、麺類、お好み 焼きなど陰性な主食を少し食べ、緑黄野菜、里芋、じゃが芋、豆腐を多めに食 べることもあります。時としては、玄米がゆでも重いことがあります。
Q.穀菜食では芋とか豆腐は食べないと聞いたことがあります。
A.陰性な病人は食べることが出来ません。しかし、肩凝り(特に右)は陽性の 症状です。固くなった凝りはNa(古塩)の蓄積があるから筋肉が異常に固く なっています。
  そこに弾力を出させるには緑黄野菜だけでなく、里芋、ジャガ芋、豆腐など のようにKの多い食品が必要です。
  但し、砂糖、蜂蜜、水飴などの入った食べ物、動物性食品のすべては食べな いこと。
Q.ニボシ、鰹節もダメですか。
A.乾燥した動物性食品は細胞を一番収縮させ体を固くします。
  牛乳など乳製品、ニボシ、鰹節などを含め動物性食品は厳禁です。正しい穀 菜食と手当法を実践すれば比較的早く治ります。
Q.入浴はしても良いですか。
A.陽性だから第一大根湯を飲んで風呂へ入ると効果が上がります。
  それと汗が出る程度の運動をすると体細胞内の古塩を抜くことが出来ます。
   この古塩が筋肉を固くして凝りの原因となっています。
Q.そうすると味付けは薄くしますか。
A.古塩は、動物性蛋白の中に入っているNaのことです。調味料の塩気は一味 薄い程度の味付けにして下さい。
  動物性食品がすべて厳禁と言いましたが、これは血液を酸化させることも当 然ありますが、蛋白の中のNaが筋肉、血管を硬くするからです。
Q.先程豆腐を食べても良いと聞きましたが体を硬くしませんか。
A.植物性蛋白は煮ると柔らかくなります。動物性蛋白は煮ると固くなります。 要するに動物性蛋白にはNaを多く含み、植物性蛋白にはNaが少なくKが多 いのです。
Q 良く分かりました。有難う御座います。
                                おわり

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